役所婚スイス人のパートナーをお持ちの方なら、既にご存知と思いますが、役所婚とは日本でいう「入籍」で、 日本よりも形式ばった形で、婚姻届にサインをします。 役所婚後に、家族・友人を招いてパーティをする方々もいらっしゃいますが、 私たちはごくごくシンプルに、 まるぼぁ氏のご両親と妹さん、手続きの際に通訳をしてくれたお友達に来てもらいました。 あっ、まるぼぁ氏の妹さん初登場ですね! いつもとても頼りになる妹さんなんです。 役所婚の服やアクセサリーを、一緒に何時間も掛けて、探してくれたんです。 英語も話せるから、いつも助けてもらっているのです。 ********************************************* 2006年6月下旬。 役所婚は午後15時半からだったので、 午前中は割とのんびり過ごし、お昼ゴハンを食べる辺りから、 二人揃ってそわそわ。 まるぼぁ氏が、「サプライズがあるよ!準備はいい?!」なんて盛り上がっておりました。 その一方私は、(げっ、何にも用意してないよ...)と一人で焦る。 そうこうしていると、まるぼぁ氏のご両親と妹さんがサプライズと一緒に到着。 このサプライズとは、私のためにブーケを用意してくれていたのです! でもですね、実は、私、用意してくれているの知っていたんです。 役所婚の前の週、9月の教会婚のお花の打ち合わせした時に、 まるぼぁ氏、自分でポロっと言ってしまっておったがな。聞こえとるがなー。 まるぼぁママが必死でごまかそうとしているの、見ちゃったもーん。 と思いながら、「わぁー、綺麗!ありがとうございます!」 なんてサプライズにサプライズする(振り…) 嘘っぽい自分に複雑。 しかし、あんなに盛り上がっておったまるぼぁ氏の様子がおかしい。 えらい不機嫌だけど、どしたんっ??? 何やらまるぼぁママと真剣に話している。 早口だしよく分からず、相当不安を感じ始めていた私。 問題は、ブーケにあったのでした。 実は、頼んでおいたお花屋さん、私たちのブーケとブートニアをすっかり忘れていたんだって。おぃぉぃ、頼んますよ。 それでご両親が取りに行ってくれた際に、慌てて用意して出来上がったのが、 この黄色いバラのブーケ。 私たちは、グリーン系のジャケットやネクタイを用意していたので、 それに合わせてのブーケをお願いしていたのに、 9月の式の書類と一緒にして、忘れちまったんだとぉー。ひょぇ~。 確かにブーケを見ると、お花は痛んでいる部分もあるし、新鮮じゃない。 でも、用意してもらった私としては、「これヤダ。変えてよ!」 なんて言えるはずもなく、じっと成り行きを見ておりましたが、 どーしても気に入らないまるぼぁ氏。 結果、近くのお花屋さんへ、ブーケ&ブートニア第2号をお願いしに行きました。 ちょうど、気に入った色のバラが見つかったので、改めて用意していただきました。 確かに、今思えば、第2号を用意してもらって、安心して満足して役所婚へ向かうことができました。 本当に有難い。 役所婚の場所は、レマン湖沿いにある小さなお城。のはず。 そう信じたいが、 書類手続きで、結構振り回されたきたので、 まるぼぁ氏が「お城での役所婚」を事前に確認していたのは知っていたけど、 私は、「いやいや、喜ぶのは早いよ。行くまでわからん」と思って、半分だけ期待して行きました。 すると、なんと当日が「お城での役所婚」の初日! 私たちが3組目! とてもラッキーでした。 6月1日からお城を使えるって聞いていたけど、やっぱり遅れたんだー。 改修工事も随分時間掛かってたし。 とはいえ、ラッキー♪ ブーケ事件でバタバタしているうちに緊張も解けて、待合室でレマン湖を眺めました。 (控え室からの眺め) さて、控え室から移動して、始まった役所婚。 急に緊張してきました。 当たり前だけど、全部フランス語だし、緊張すると何言ってるか尚更さっぱりぷぅ?なのでありました。 この写真は、結婚に関するcivil code(民法)を お友達が英語で説明してくれているところ。 私自身、事前に読んでいたものの、 緊張して、実際はっきり理解していたかは不明。 きゃ~、みんなが私、見てる~。 私ひとり、身を乗り出して一生懸命聞いてみる。 そんでもって、周りのみんなは全員、 「こいつ、理解してんのかな?」と、 心配そうに私を見つめているのでした・笑。 遂に、「結婚することの意志」の確認へと式は突入。 お恥ずかしながら、親切なお役所の女性が言っていることが、 私ほとんど、分かりませんでしたー。 とにかく、 「まるぼぁ氏と結婚することに間違いありませんか?」的な 私のまるぼぁ氏との結婚への意思の確認であることに間違いはなかったんですけれども、 いきなり緊張に襲われて、 急に不安になって、 でもここで、「No」って言わないだろ。 そんなとんでもない思考回路に陥って、 「 Oui... 」 と軽く右肩上がりの返事。 疑問形?! おいおい、あんた、聞いてどうする! と自分に突っ込みを入れながら、 気が抜けて笑いそうになりながら、 周りの様子をこっそり伺ってみた結果、 式は滞りなく進んだので、ほっとしたのでした。 (婚姻届にサイン中,大層緊張しました) (私の証人・まるぼぁパパがサイン中,見守る私たち) という訳で、私自身のてきとーな返事にて、 まるぼぁ夫人 てきとーに 誕生したのでありました。 後日、罪悪感に襲われた私は(まったくまるぼぁ夫人は心配性である)、 「実はさ、あの時ものすごい緊張して、言われてる事がよくわかんなくて、 でも結婚することに変わりないから、Ouiって言っちゃったんだー」 ってまるぼぁ氏に言ったら、非常に残念そうでした。 ちょっと引いてさえ、いたかもしれない。 へへ、ごめんね。 「でも、結婚する意志がなかったら、今ここに居ないでしょ」 とフォローしておきました。 まぁ、他でもない、私自身へのフォローとも言えるんですけど。 役所婚後は、お魚三昧めちゃうまディナーで、 お肉大好きのまるぼぁパパはちょっと「うえっっぷ」となっていたと思いますが(まるぼぁパパ、ごめんなさい!)、 大満足でした。 「このレストラン、これからの記念日にまた利用しようね!」と話しながら、 またしてもワインを飲みすぎて、ちょっと頭痛を抱えながら、緊張の一日を終えました。 (11.Jul.2006) |